
「お目当てはどちらですか?」。チケットを見せたのに、入口でもう一つ質問される。 初めての対バンでは、何を答えればよいのか戸惑う場面です。これはファン歴を試す質問ではなく、誰を見に来たかを確認するためのものです。
そこで関係してくるのが「動員」。会場全体の来場者数を指すこともあれば、特定のグループを目当てに来た人数を指すこともあります。同じ言葉でも、何をどう数えているかによって意味は変わります。
会場の人数と、グループの動員は同じではない
複数組が出るイベントでは、会場に100人いても、全員が一つのグループを見に来たとは限りません。お目当てを尋ねることで、出演者別の来場を把握する手がかりになります。これは集計の考え方を説明する仮の人数です。
ただし、答えた人だけがそのグループを見ているとも限りません。ほかの組を目当てに来た人が、たまたま演奏を気に入ることもあります。入場時の回答は一つの情報であって、客席にいる一人ひとりの興味を完全に表すものではないのです。
お目当ては、予約時に選ぶ場合もある
入口で口頭確認する方式だけでなく、予約フォームで選ぶ方式もあります。実際に「メンズフリーライブ!!〜上野水上音楽堂〜」のTIGET受付フォームには、お目当てを選択する項目があります。
どのタイミングで答えるのか、一組だけか、変更できるかは、その公演の案内次第です。複数組が好きで迷ったら、選択方法をスタッフに確認します。まだ決まっていない場合の扱いも同様です。特典のために実態と違う回答や重複申告をするのではなく、用意された仕組みに沿って参加します。

予約数、実来場、延べ人数を分けて見る
予約した人数と、その日に実際に来た人数は別です。また、昼と夜に同じ人が一回ずつ入れば、延べ来場では二回、異なる人の数では一人になります。数字を比べるときは、集計の単位を合わせないと意味がずれます。
有料・無料、会場の広さ、開催地、曜日、出演時間も条件です。平日昼の地方公演と休日夜の都心公演を、人数だけで比較して「人気が落ちた」と決めつけるのは乱暴です。公表された数字が何を数えたものか分からなければ、分からない部分を残して読む必要があります。
「動員が大事」と「ファンが穴を埋める義務」は別
メンバーが来場を呼びかけるのは、ライブを見てもらいたいことに加え、公演を成立させ、次につなげたいという事情も考えられます。ただし、本人や運営が説明していないノルマや待遇を、投稿一つから断定することはできません。
ファン側は、仕組みを知っても、毎回参加する責任まで引き受けなくて大丈夫です。仕事や学校、体調、移動費にはそれぞれ事情があります。「今日行けない」と「応援していない」は同じではありません。来場をお願いされることと、自分の生活を削って応じることを分けて考えます。
人数と売上と、本人の収入は違う数字
入場者が多くても、券種や単価が違えば売上は変わります。物販や撮影の売上も別です。さらに、売上がそのままメンバー本人の収入になるわけではありません。会場や制作の費用、運営との取り決めなどが関わります。
たとえば同じ20人でも、一人が使う額を仮に2,000円と5,000円で比べれば、合計は4万円と10万円です。これは単純な計算例で、特定の現場の実績ではありません。人数だけを見ても、収益や手取りは判断できないということです。報酬の見方はメンズ地下アイドルの給料ガイドで整理しています。

お目当て特典は、先に条件を読む
対象のグループを選んで入場した人に、特典を用意する公演もあります。何が受け取れるのか、予約だけでよいのか、当日の受付が必要か、対象の券種や締切はあるかを確認します。特典が毎回あると決めつけないことも大事です。
特典のために早く行くなら、その移動時間も含めて考えます。無料でもらえる物があっても、追加の交通費やチケット代が必要なら、出費まで無料にはなりません。欲しい特典かどうかだけでなく、ライブを見たいか、その日の予定に無理がないかで選びましょう。
出演する側は、数字を次の改善に使う
動員とノルマは同じ意味ではありません。動員が集客や来場の実績を指すのに対し、ノルマは一定の販売数や人数などの条件を指します。条件があるなら、対象、未達時の扱い、費用負担を契約や説明で確かめる必要があります。
集客を考えるときも、「来て」と繰り返すだけが方法ではありません。初参加の人に会場、時間、料金、見どころが届いているか。予約先が分かりやすいか。前に来た人が次も見たいと思うステージになっているか。数字を人に負わせる前に、伝え方と公演の中身を見直す余地があります。
一回の入場を、応援のすべてにしない
お目当てを答えたあとも、観覧ルールの範囲で別の組のライブを楽しめます。それが新しい出会いになれば、次の公演に行く理由が増えることもあります。初参加の動き方は対バンのガイドも参考にしてください。
動員は数えられる。でも、好きという気持ちまで一回の入場で採点しなくていい。 行ける日に、見たいライブへ行く。仕組みを知ることが義務を増やすのではなく、自分のペースで楽しむ助けになるのが一番です。
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